【総合コンサルに転職】転職するメリットや仕事内容について解説します

  • 転職基礎知識
【総合コンサルに転職】転職するメリットや仕事内容について解説します

「総合コンサルに転職したいけれど、できるのだろうか」
「総合コンサルに転職希望だが、どのようなメリットがあるのかについてや、仕事内容について知りたい」

と気になりませんか。

総合系コンサルティングは、様々な業界や企業に対して幅広いコンサルティングサービスを提供する職業です。

そのため、コンサルタントとしてのキャリアを目指す多くの人々にとって、魅力的な選択肢となっています。

この記事では、総合系コンサルに転職するメリットやデメリット、必要なスキルや選考プロセスについて詳しく解説します。

総合系コンサルとは?

総合系コンサルとは?

総合系コンサルティングファームは、特定の業界や分野に限定されず、幅広い分野でのコンサルティングサービスを提供する企業です。

総合系コンサルタントは、クライアントの業務効率の向上やコスト削減、組織改革、新規事業の立ち上げなど、多岐にわたる課題に対応します。

これらの企業は、クライアントが直面する複雑で多様な問題に対して、統合的かつ包括的な解決策を提案することを使命としています。

総合系コンサルティングファームの代表的な特徴としては、以下の点が挙げられます。

・多様な業界のクライアント

金融、製造業、ヘルスケア、公的機関など、幅広い業界の企業や組織がクライアントになります。

・総合的なサービス提供

経営戦略の策定からIT導入、業務プロセスの改善、組織再編まで、クライアントのニーズに応じて多岐にわたるサービスを提供します。

・グローバルなネットワーク

多くの総合系コンサルティングファームは、世界中に拠点を持ち、グローバルに展開しています。そのため、国内外のクライアントに対してサービスを提供できる点が強みです。

総合系コンサルの仕事内容とは?

総合系コンサルタントの仕事は、多岐にわたるプロジェクトに関与することです。これには、業務プロセスの改善、コスト削減、新規事業の立ち上げ、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進、企業のグローバル化支援などが含まれます。

総合系コンサルの主な仕事内容の流れは、以下のとおりです。

・現状分析

クライアントの現状を詳細に分析し、問題点や改善点を抽出します。このプロセスでは、データ分析やヒアリングを通じて、クライアントの課題を明確にします。

・課題解決策の提案

抽出された問題点に対して、現実的解決策を提案します。例えば、業務効率化のためのITシステム導入や、組織の再編成、コスト削減のためのプロセス改善などが考えられます。

・実行支援

提案された解決策を実行に移すためのサポートを行います。プロジェクトマネジメント、ベンダー選定、システム導入の支援など、クライアントが確実に成果を得られるようにサポートします。

・効果測定と改善提案

解決策を実行した後、その効果を測定し、必要に応じて改善策を提案します。これにより、クライアントは持続的な成長と改善を続けることができます。

総合系コンサルタントの仕事は非常に多様であり、クライアントごとに異なるニーズに対応するため、柔軟な思考と幅広い知識が求められます。

また、プロジェクトの進行状況に応じて迅速に対応し、チームをリードする能力も必要です。

総合系コンサルと戦略コンサルの違いとは?

総合系コンサルと戦略コンサルは、どちらもコンサルティング業界の一部を担う重要な役割を果たしていますが、アプローチや提供するサービスには明確な違いがあります。

①コンサルティングの範囲と専門性の違い

・総合系コンサル

総合系コンサルティングファームは、経営戦略からIT導入、業務プロセスの改善、組織再編成など、クライアントのあらゆるニーズに応じた包括的なサービスを提供します。

特定の分野に限らず、クライアントの抱える多様な課題に対して、広範なソリューションを提案できるのが特徴です。

・戦略コンサル

一方で、戦略コンサルティングファームは、主に経営戦略や企業の成長戦略の策定を中心としたサービスを提供します。

企業の長期的なビジョンや市場参入戦略、新規事業開発など、経営層が直面する課題に対して、より深い洞察を持つ提案を行います。

②クライアントとの関わり方の違い

・総合系コンサル

総合系コンサルタントは、クライアントの全体的な業務運営に深く関わり、業務の最適化やプロセス改善、IT導入など、現場レベルの支援まで行います。

クライアントとの関わり方は長期的かつ包括的で、実行フェーズでの支援も重要な業務の一部です。

・戦略コンサル

戦略コンサルタントは、経営陣との直接的なやり取りが多く、主に経営戦略の策定や市場分析に集中します。

具体的な実行支援は行わず、戦略の策定までを担うことが一般的です。提案の実行は、クライアントの内部チームや他のコンサルティングファームに委ねられることが多いです。

③プロジェクトの期間

・総合系コンサル

総合系コンサルティングプロジェクトは、業務改善やIT導入など、長期間にわたるものが多く、プロジェクトのスコープも広範囲に及びます。

クライアントの持続的な成長をサポートするため、数ヶ月から数年単位でプロジェクトが進行することもあります。

・戦略コンサル

戦略コンサルティングプロジェクトは、比較的短期間で行われることが多く、数週間から数ヶ月の期間で経営戦略や市場参入計画が策定されます。

企業への参画は限定的で、特定の問題に対する解決策を提供することが主な目的となります。

総合系コンサルで評価される人材

総合系コンサルで評価される人材

総合系コンサルで評価される人材の特徴は、以下のとおりです。

・幅広い業界知識と専門性を持つ人材

総合系コンサルティングファームでは、クライアントが多岐にわたる業界に属しているため、幅広い業界知識が求められます。

例えば、製造業、金融、ヘルスケア、ITなど、異なる業界のクライアントに対して、それぞれの業界に特化したアドバイスを提供することが重要です。

また、自身が専門としている分野での深い知識や実績を持つことが、クライアントから信頼を得るための鍵となります。

例えば、IT分野に強みを持つコンサルタントであれば、クライアントがデジタルトランスフォーメーションを進める際に、その技術的な側面を深く理解し、最適なソリューションを提案できることで高く評価されます。

具体的には、クラウド導入プロジェクトでの成功事例や、サイバーセキュリティ対策の実績があれば、それが大きなアピールポイントとなります。

・問題解決能力

コンサルタントにとって問題解決能力は、一番大切な能力と言っても過言ではありません。クライアントが抱える複雑な課題を解決するためには、ロジカルシンキングを駆使し、根本的な原因を特定して、それに基づいた解決策を提案する力が求められます。

また、その提案を実行に移し、具体的な成果を出すための実行力も必要です。例えば、製造業のクライアントが抱える生産効率の低下に対して、データ分析を用いてボトルネックを特定し、プロセスの再設計を提案することで、効率を大幅に改善させた事例などが評価されます。

このような具体的な成功事例を持っていると、他のクライアントへの提案でも説得力が増します。

・優れたコミュニケーション能力

総合系コンサルタントは、クライアントや社内のチームメンバーと効果的にコミュニケーションを取ることが求められます。

特に、複雑な問題や専門的な内容を分かりやすく説明し、クライアントの理解を得ることが重要です。

また、クライアントのニーズを正確に把握し、適切な提案を行うためには、良好な人間関係を築くコミュニケーション能力が重要となります。

例えば、クライアントの経営層に対して、ITプロジェクトの重要性とROI(投資対効果)を分かりやすくプレゼンテーションし、プロジェクトの承認を得たケースなどが良い事例となるでしょう。

経営者に対して専門的な内容を説得力のある形で伝えることができれば、信頼関係が深まり、継続的なビジネスにつながります。

総合系コンサルに転職を成功するためにするべきこと

総合系コンサルに転職を成功するためにするべきこと

総合系コンサルに転職を成功させるためにするべきことは、以下のとおりです。

  • 1:自分の専門性を際立たせる
  • 2:コンサルタントとしての実績を明確にする
  • 3:マネジメントスキルを示す

それぞれについて解説します。

1:自分の専門性を際立たせる

総合系コンサルタントは、幅広い業界や分野での経験が求められますが、自分の専門性を明確にすることが転職成功の鍵です。

自分が特に強みを持つ分野や業界に焦点を当て、その知識や経験をアピールすることで、採用担当者に対して強い印象を与えることができます。

例えば、製造業での経験が豊富であれば、その業界でのプロジェクト経験を具体的に説明し、どのような成果を上げたのかを強調します。

また、ITコンサルタントとしての経験がある場合、クラウド導入やデジタル変革プロジェクトでの成功事例を紹介し、その知識が他のクライアントにも応用できることを示すと良いでしょう。

2:コンサルタントとしての実績を明確にする

総合系コンサルティングファームでは、実績が非常に重視されます。過去のプロジェクトでどのような成果を上げたのか、具体的な数字や事例を交えて説明することが重要です。

これにより、採用担当者はあなたが実際に成果を出せる人材であると確信するでしょう。例えば、プロジェクトマネジメント経験がある場合、プロジェクトの進捗管理やコスト管理で達成した具体的な成果を強調します。

「プロジェクトを3か月前倒しで完了し、予算を20%削減した」といった具体的な実績を示すことで、実行力と管理能力をアピールできます。

3:マネジメントスキルを示す

総合系コンサルタントは、チームをリードし、プロジェクトを成功に導く役割を担います。そのため、リーダーシップやマネジメントスキルが高く評価されます。

過去にチームを率いた経験や、プロジェクトマネジメントの成功事例をアピールすることで、転職の際に有利に働きます。

例えば、チームをリードして困難なプロジェクトを成功させた経験があれば、そのプロセスや取り組みを詳細に説明します。

「10人のチームを率い、厳しい納期の中でプロジェクトを完遂し、クライアントから高評価を得た」という具体的な事例を示すと、リーダーシップのスキルが際立ちます。

総合系コンサルに未経験で転職することはできるのか?

総合系コンサルに未経験で転職することはできるのか?

総合系コンサルティングファームは、幅広い業界に対する深い知識と専門性が求められる職場ですが、未経験者でも転職することは可能です。

ただし、未経験者がコンサルタントとして成功するためには、以下のような重要ポイントを押さえる必要があります。

・事前の知識習得とスキルアップ

総合系コンサルティング業界では、クライアントの複雑な課題に対して的確な解決策を提案する能力が求められます。

そのため、未経験者でも転職を成功させるためには、事前に業界の知識やスキルを習得しておくことが重要です。

例えば、ビジネススクールでMBAを取得する、またはプロジェクト管理に関連する資格(PMPなど)を取得することが考えられます。

また、オンラインスクールや専門書を活用して、経営戦略や業務改善の基本的な知識を学びましょう。

これにより、採用担当者に対して、自分が学習意欲を持ち、業界に対する理解を深めていることを示すことができます。

・職歴の中で活かせるものを強調してアピールする

未経験者であっても、これまでのキャリアで培った強みをうまくアピールすることで、転職を成功させることが可能です。

コンサルティングに直接関連しない職務経験でも、転職に役立つスキルや知識を持っている場合があります。

例えば、前職でリーダーシップを発揮した経験や、問題解決能力を活かしたプロジェクトを成功させた経験がある場合、それを具体的に説明します。

クライアント対応や営業経験がある場合も、クライアントの要求を理解し、適切な提案を行うスキルとしてアピールできます。

・自己分析の徹底により志望動機を深くする

自己分析を徹底することで、志望動機を深くし、転職活動でのアピールポイントを強化することが可能です。

自己分析は、単に自分の過去の経験を振り返るだけでなく、自分の価値観、強み、キャリアビジョンを明確にし、志望する企業や業界との適合性を深く理解するプロセスです。

自己分析を通じて、自分の過去の経験や保有スキルを整理することで、転職先として考えている企業や業界でどのように活かせるかを具体的に把握することができます。

また、自己分析を徹底することで、単なる「興味がある」というレベルを超え、なぜその企業や業界を志望するのかを深く考えるきっかけとなります。

これにより、面接官に対しても説得力のある志望動機を伝えることができるでしょう。

総合系コンサルの年収相場

総合系コンサルの年収相場

総合系コンサルティングファームでは、ポジションによって年収が大きく異なります。以下に、代表的なポジションとその年収相場を示します。

ポジション

年収相場

アナリスト(未経験者・新卒)

約400万円〜600万円

コンサルタント(経験者)

約600万円〜900万円

シニアコンサルタント

約900万円〜1200万円

マネージャー

約1200万円〜1500万円

プリンシパル

約1200万円~1500万円

パートナー

1800~2200万円以上

コンサルタント業界の年収は一般的な企業よりも高い傾向にあります。あくまでも目安であるため、参考程度に活用ください。

総合系コンサルに転職するメリット

総合系コンサルに転職するメリット

総合系コンサルに転職するメリットは、以下のとおりです。

  • 1:幅広い業界のクライアントと関わる機会がある
  • 2:キャリアの成長
  • 3:高収入
  • 4:大きなやりがいを得られる
  • 5:グローバルな仕事ができる

それぞれについて解説します。

1:幅広い業界のクライアントと関わる機会がある

総合系コンサルティングファームでは、金融、製造業、IT、ヘルスケアなど、さまざまな業界のクライアントと関わる機会が豊富にあります。

これは、業界を問わずにさまざまなビジネス課題を解決するスキルを養うチャンスです。多様な業界に触れることで、各業界の特性やトレンドを学ぶことができ、自分の専門性をさらに広げることが可能です。

例えば、製造業のクライアントに対して業務プロセスの効率化を提案するプロジェクトに携わった後、金融業界のクライアントに対してリスク管理の改善を支援するプロジェクトを担当することで、異なる業界間での共通点や相違点を理解することができます。これにより、幅広い視点で問題解決に取り組む力が養われます。

2:キャリアの成長

総合系コンサルタントとして働くことは、キャリアの成長に大いに役立ちます。コンサルティング業務を通じて、プロジェクトマネジメント、問題解決能力、クライアントとの交渉スキルなど、多くの重要なスキルを磨くことができます。

また、コンサルティング業界は常に新しい課題に直面するため、継続的に学び続けることが求められます。

このような環境下での経験は、将来のキャリアにおいて非常に貴重です。例えば、数年にわたり複数のプロジェクトをリードした経験は、マネージャーやディレクターといった上級職への昇進に直結します。

また、コンサルティングで培ったスキルは、将来的に企業の経営層や事業戦略担当など、さまざまなキャリアパスに活かすことができます。

3:高収入

総合系コンサルティングファームは、他の業界と比較しても高い報酬を提供することで知られています。

特に、クライアントに対して大きな価値を提供できるコンサルタントは、その成果に応じて高額な給与や賞与を得ることが可能です。

また、経験を積んでポジションが上がるにつれて、年収も飛躍的に増加します。アナリストやコンサルタントとしてキャリアをスタートさせ、その後数年でシニアコンサルタントやマネージャーに昇進することで、年収が初任給の2倍以上に増加するケースも珍しくありません。

これにより、安定した高収入を得ながら、キャリアを積み重ねることができます。

4:大きなやりがいを得られる

コンサルタントとして働くことは、クライアントのビジネス課題を解決し、その成功に貢献するという大きなやりがいをもたらします。

特に、難しいプロジェクトを成功に導いたときの達成感は、他の職種では味わえないものです。

また、クライアントからの信頼を得ることで、プロフェッショナルとしての自信も高まります。例えば、企業の事業再編プロジェクトで、効率化を図るための戦略を提案し、それがクライアントの業績向上につながった場合、その成果は目に見える形で現れます。

このような経験は、コンサルタントとしての大きなやりがいを感じさせるでしょう。

5:グローバルな仕事ができる

多くの総合系コンサルティングファームは、グローバルに展開しており、海外のクライアントやプロジェクトに関わる機会が豊富です。

これにより、国際的な視点での業務経験を積むことができ、異文化理解やグローバルビジネスのスキルを磨くことが可能です。

国際的なキャリアを築きたいと考える方にとっては、理想的な環境と言えるでしょう。例えば、日本の企業が海外進出を検討している際に、その支援プロジェクトに参画し、現地市場の調査や戦略立案を行うことがあります。

また、海外のオフィスでの駐在や、国際プロジェクトのリーダーとして活躍する機会も多く、グローバルなキャリアを築くことが可能です。

大企業に社員として勤務しながら、海外との仕事に取り組むチャンスを待つよりも、外資系コンサルへの転職をする方が可能性が高いこともあり得ます。

総合系コンサルに転職するデメリット

総合系コンサルに転職するデメリット

総合系コンサルに転職するデメリットは、以下のとおりです。

  • 1:プレッシャーが強い
  • 2:長時間労働
  • 3:内部競争が激しい

それぞれについて解説します。

1:プレッシャーが強い

総合系コンサルティングファームでは、クライアントのビジネス課題に対して迅速かつ的確な解決策を提供することが求められます。そのため、常に高いプレッシャーの中で仕事をすることが避けられません。

特に、プロジェクトの納期が迫る中で複雑な問題を解決する必要がある場合、ストレスは非常に大きくなります。

例えば、クライアントの業績が急激に悪化した際、短期間で再建計画を策定し、実行に移す必要が生じた場合があります。

このような状況では、ミスが許されない状況で決断を下し、実行するプレッシャーがかかります。失敗が企業全体の評価に直結するため、精神的な負担も大きくなります。

2:長時間労働

コンサルタントの仕事は、クライアントのニーズに合わせて柔軟に対応することが求められるため、長時間労働が常態化しやすいです。

プロジェクトの進捗状況やクライアントの要望に応じて、深夜や週末に働くことも珍しくありません。

これにより、ワークライフバランスを保つことが難しい場合があります。例えば、プロジェクトの最終段階で、クライアントから追加の要件が提示された場合、その対応に追われることがあります。

結果として、連日深夜まで作業を続けたり、休日返上で働くことが求められることがあります。長時間労働が続くと、体力的にも精神的にも疲弊しやすくなります。

3:内部競争が激しい

総合系コンサルティングファームでは、優秀な人材が集まっているため、内部競争が非常に激しいです。

昇進や昇給を目指すためには、他の同僚よりも優れた成果を上げる必要があり、常に自己研鑽を続けることが求められます。

また、競争が激しい環境では、同僚との関係がギクシャクすることもあり得ます。例えば、同じプロジェクトに複数のシニアコンサルタントがアサインされることがありますが、リーダーシップを発揮し、クライアントから高い評価を得るためには、他のコンサルタントと競争する必要があります。

これが、社内での昇進や評価に直接影響するため、常に成果を出し続けるプレッシャーがかかります。

また、競争意識が強い環境では、情報の共有や協力が難しくなることもあり、チームワークに悪影響を及ぼすこともあります。

総合系コンサルの選考プロセス

総合系コンサルの選考プロセス

総合系コンサルの選考プロセスは、以下のとおりです。

  • 1:書類選考
  • 2:筆記試験選考
  • 3:面接選考

それぞれについて解説します。

1:書類選考

選考プロセスの第一段階として、書類選考が行われます。この段階では、応募者が提出した履歴書や職務経歴書をもとに、コンサルティングファームが求めるスキルや経験を持っているかが判断されます。

書類選考で重視されるポイントは、過去の職務経験、具体的な成果、そしてコンサルタントとしての適性です。

応募者は、過去のプロジェクトや業務でどのような成果を上げたのか、具体的な数字や実績を含めて記載することが重要です。

また、自分がなぜ総合系コンサルティングファームを志望するのか、その理由を明確に述べることも評価されます。

例えば、「金融機関での5年間の経験を活かし、コンサルタントとしてクライアントの課題解決に貢献したい」といった具体的な動機を示すことで、書類選考の通過率を高めることができます。

2:筆記試験選考

書類選考を通過すると、次に筆記試験が実施されます。筆記試験では、応募者の論理的思考力、問題解決能力が評価されます。

一般的には、ケーススタディや数理問題、言語能力を測るテストが行われます。筆記試験に備えるためには、過去の問題集を解いたり、論理的思考を鍛えるトレーニングを積むことが有効です。

また、ケーススタディでは、ビジネス上の問題をどのように解決するかが問われるため、業界のトレンドや基本的なビジネス知識を深めておくことも大切です。

例えば、「企業の業績が低迷している場合、どのような戦略を提案するか」といった問題に対して、データを用いた分析と実行可能な解決策を提示できるよう準備しましょう。

3:面接選考

筆記試験を通過した後、最終選考として面接が行われます。面接は複数回にわたることが多く、特にケースインタビューやグループディスカッション、役員面接が行われることがあります。

ここでは、応募者の思考プロセス、リーダーシップ、コミュニケーション能力、そして実際のコンサルタントとしての適性が総合的に評価されます。

面接では、ケースインタビューが重要な役割を果たします。これは、実際のビジネス問題をシミュレーションし、その場で解決策を提案する形式です。

応募者は、論理的に問題を分析し、クリアなコミュニケーションで解決策を提示する能力が求められます。

例えば、「新規事業の市場参入戦略を提案してください」というケースに対して、SWOT分析や市場調査結果をもとに戦略を構築し、説得力のあるプレゼンテーションを行う準備が必要となる可能性があるのです。

また、役員面接では、企業の文化やビジョンにどれだけマッチしているかが見極められます。自分のキャリアビジョンや価値観をしっかりと伝え、企業の求める人物像に合致することをアピールしましょう。

代表的な総合系コンサル企業

代表的な総合系コンサル企業

代表的な総合系コンサル会社は、以下のとおりです。

  • 1:デロイト トーマツ コンサルティング
  • 2:PwCコンサルティング合同会社
  • 3:EYストラテジー・アンド・コンサルティング
  • 4:KPMGコンサルティング
  • 5:アビームコンサルティング
  • 6:アクセンチュア

それぞれについて解説します。

1:デロイト トーマツ コンサルティング

デロイトは、世界最大級のプロフェッショナルサービス企業であり、特にコンサルティングとリスクアドバイザリーに強みを持っています。

デジタル変革、テクノロジーの活用、そして業界横断的なプロジェクトにおいて優れた実績を持ち、クライアントに対する総合的な支援を提供します。

デロイトは「Monitor Deloitte」という戦略部門を有しており、戦略的思考と実行力の両方を兼ね備えたサービスを展開しています。

2:PwCコンサルティング合同会社

PwCは、会計と監査に強みを持つ企業ですが、コンサルティング部門も急速に成長しています。

特にM&A(合併・買収)やリスク管理において高い評価を得ています。また、PwCは「Strategy&」という戦略コンサルティング部門を擁しており、企業の長期的な成長戦略を支援しています。

技術革新やデジタルトランスフォーメーションにも注力しており、クラウドやデジタルソリューションの分野でリーダーシップを確立しています。

3:EYストラテジー・アンド・コンサルティング

EY(アーンスト・アンド・ヤング)は、ビジネス倫理と持続可能性に強いコミットメントを持つ企業です。

EYは、特に税務・法務サービスにおいて強力な基盤を持ち、クライアントに対して高い価値を提供しています。

EYはまた、経営戦略の策定とオペレーションの最適化においても顕著な実績を誇り、クライアントの持続可能な成長をサポートしています。

4:KPMGコンサルティング

KPMGは、特に監査と税務サービスでの強みが知られており、コンサルティング分野でも顧客のデジタルトランスフォーメーションを支援しています。

KPMGはまた、テクノロジーの活用とイノベーションに注力しており、McLarenグループとの提携を通じて、予測分析とテクノロジーを組み合わせたサービスを提供しています。

これにより、クライアントの複雑な課題に対する先進的なソリューションを提供する能力を持っています。

5:アビームコンサルティング

アビームコンサルティングは、日本発のグローバルコンサルティングファームであり、特にアジア市場で強力な存在感を持っています。

製造業やサプライチェーン管理における豊富な経験と、SAPの導入支援に関する高い専門性を誇ります。アビームは、クライアントと共に実行力のある戦略を策定し、確実に成果を出すことで評価されています。

6:アクセンチュア

アクセンチュアは、デジタルトランスフォーメーションのリーダーとして、世界中の企業を支援しています。

特に、IT戦略、クラウド、AI、デジタルマーケティングなど、テクノロジー分野での高度なサービスを提供しています。

また、アクセンチュアはSalesforceとの提携を通じて、CRM(顧客関係管理)やハイブリッドITの分野で強力なソリューションを展開しています。

まとめ

まとめ

今回は、総合コンサルティングファームへの転職について解説しました。総合系コンサルティングファームへの転職は、幅広い業界での経験を積みながら、キャリアアップや高収入を実現する絶好の機会です。特に、クライアントの複雑な課題に対する包括的なソリューション提供や、グローバルな環境での働き方に魅力を感じる方には最適な選択肢と言えるでしょう。一方で、高いプレッシャーや長時間労働、内部競争の激しさなど、厳しい側面も存在します。そのため、総合系コンサルに転職を考える際には、自身のキャリアビジョンや価値観と照らし合わせて、慎重に判断することが重要です。未経験者でも転職のチャンスはありますが、事前の知識習得やスキルアップ、自己分析を徹底することで、より確実に成功へと近づけることができます。

転職エージェントに相談しよう

ココザスでは専任のアドバイザーがヒアリングから書類添削や面接対策、条件交渉までサポートいたします。 1人で転職活動を行うよりも効率的に転職活動を進められます。

全国各地にある7,000社以上の大手企業・優良企業・成長企業から、職業・職種に囚われず、ミドル層からハイクラスまで多種多様な求人に対応しており、希望や条件に合う求人をピックアップします。 非公開情報や特別選考ルートも紹介できる場合もありますので、お気軽にご相談ください。

この記事の監修者

松村 翔太

ココザス株式会社 ジョブデパ キャリアコンサルタント

松村 翔太

気になる車があれば、購入前に試乗するように、気になる家があれば、借りる前に内見をしにいくように。
お仕事もできる限り事前に理解することが出来れば、転職ミスは少なくなるはずです。ミスマッチのない転職をサポートしていきます。

転職エージェントに登録した直後に雨あられのように読みきれないほどの求人票が送られてきて、驚かれた経験のある方も少なくないのではないでしょうか?
私がサポートさせていただくお客様の平均推薦社数は2.5社です。
「数打てば当たる」確率論の転職支援をすることはありません。

しっかりとご本人の過去を知り、これからしたいことを明確にするためにお客様と向き合い、お客様自身にもご自身と向き合うことに時間をかけます。