【職務経歴書の書き方】ポイントを押さえてアピールしよう!
- 履歴書・職務経歴書
「職務経歴書の書き方が分からない。どのように書けば良いのだろうか」
「職務経歴書の書き方には正しい書き方というものが存在するのだろうか」
と気になりませんか。
職務経歴書の書き方には履歴書のような規格が存在せず、統一された書き方はありません。そのため、正しい情報を参考にしながら、応募先の求める情報をしっかりと記載する必要性があるのです。
本記事では、採用担当者にアピールできる職務経歴書の書き方と押さえるべきポイントについて解説します。
職務経歴書の書き方について悩んでいる方はぜひ、最後まで読んでいってください。
目次
- 職務経歴書とは?履歴書との違いを理解しよう
- 職務経歴書の役割
- 履歴書との違い
- 採用担当者が職務経歴書に期待するもの
- 職務経歴書作成のための事前準備
- 1:キャリアの棚卸し
- 2:自己分析を徹底する
- 自分の強みをどうアピールするか考える
- 職務経歴書に記載する基本的な事項
- 1:職務経歴
- 2:自己PR
- 3:資格やスキル
- 職務経歴書作成で意識すべきポイント
- 1:自分に合ったフォーマットで作成する
- 2:面接を想定して記載する
- 3:資格・スキルは業務と関連性のあるものを強調
- 4:数字を使って具体的な成果を示す
- 5:応募先企業の求める人材像を想定して記載する
- 職務経歴書のフォーマットごとの記載方法と事例
- 1:社に長く勤務してきた人の場合(逆編年方式)
- ①会社概要
- ②職務経歴
- ③取得資格等
- ④人脈
- ⑤活用できる知識・能力
- 職歴が短い場合(編年方式)
- ①応募職種
- ②職務経歴
- ③取得資格
- ④活かせる能力・スキル
- ⑤自己PR
- 同職種への転職の場合(編年体式)
- ①応募職種
- ②最終学歴
- ③職務経歴
- ④活かせる能力
- ⑤志望動機
- 異職種への転職の場合(編年体式)
- ①志望動機
- ②職務経歴
- ③活かせる能力
- ④自己PR
- 転職回数が多い人の場合(キャリア式)
- ①略歴
- ②職務経歴
- ③取得資格等
- ④仕事への姿勢
- まとめ
職務経歴書とは?履歴書との違いを理解しよう
職務経歴書は、あなたがこれまでにどのような職務を経験し、これまで出した成果をしっかりと記載する書類です。転職活動において、職務経歴書は履歴書以上に重要な役割を果たします。ここでは、職務経歴書の役割、履歴書との違い、そして採用担当者が職務経歴書に期待することについて詳しく解説します。
職務経歴書の役割
職務経歴書は、あなたの職務経験を具体的に伝えることで、採用担当者があなたのスキルや適性を判断する材料となります。
職務経歴書の役割は大きく以下の3つに分けられます。
・実務能力の証明
職務経歴書は、経験業務を記載し、具体的にあげた成果を示すものです。
特に、プロジェクトのリーダーシップを取った経験や、売上目標を達成した実績などは、採用担当者にとってあなたの実務能力を判断するための重要な情報です。
・キャリアの一貫性と成長の可視化
職務経歴書は、あなたがどのようにキャリアを築いてきたかを時系列で示します。これにより、キャリアの一貫性や成長の軌跡を明確に伝えることができます。
特に、異なる業界や職種に転職を考えている場合でも、自身の成長を示すことで、適応力やポテンシャルをアピールすることが可能です。
・応募ポジションとの適合性の示唆
職務経歴書は、応募するポジションに対する適性を示すための重要なツールです。職務内容や成果を通じて、どのようにそのポジションに貢献できるかを具体的に示すことで、採用担当者にあなたの強みを理解させることができます。
履歴書との違い
履歴書と職務経歴書はどちらも転職活動において重要な書類ですが、それぞれの特徴や役割には明確な違いがあります。
以下に、両者の違いを詳しく解説します。
・役割と目的の違い
履歴書は、あなたの基本的な個人情報や学歴、職歴を簡潔にまとめた書類です。採用担当者にあなたの経歴を一目で理解してもらうためのもので、主に基本情報の確認や書類選考の一次審査に用いられます。
履歴書には、住所や連絡先、学歴、職歴、資格、免許などが記載され、フォーマットは比較的固定されています。
一方で、職務経歴書は、あなたの職務経験やスキル、成果を詳細に伝えるための書類です。採用担当者があなたの実務能力や適性を評価するための重要な資料となり、履歴書よりも深い内容が求められます。
職務経歴書では、具体的な業務内容、達成した成果、使用したスキルなどを記載し、あなたがどのように企業に貢献できるかをアピールします。
中途採用者の場合、履歴書よりも職務経歴書の方が、注目度が高いです。理由として、企業における中途採用では、即戦力を求める傾向にあるからです。
そのため、しっかりと職務経歴書を作りこむ必要性があります。
・フォーマットの違い
履歴書は一般的にフォーマットが決まっており、形式が統一されています。市販の履歴書用紙を使うことが多く、記載内容も決まった項目に沿って記入します。
そのため、履歴書はどの企業に提出しても、内容が大きく変わることはありません。
一方で、職務経歴書はフォーマットが自由で、あなたの職務経験や応募ポジションに合わせて柔軟に構成することができます。
逆編年方式、編年方式、キャリア式など、さまざまなフォーマットが存在し、自分の強みや応募する職種に最適な形式を選ぶことが重要です。
これにより、職務経歴書は企業ごとにカスタマイズされることが多く、応募する職種や企業に応じて内容が変わります。
中途採用者の場合、履歴書と比較すると、職務経歴書は記載内容の自由度が高い上に履歴書よりも重視してジャッジされるため、職務経歴書の作成は難しいと感じる人が存在するのです。
採用担当者が職務経歴書に期待するもの
採用担当者が職務経歴書に期待するものは、自社でどれくらい活躍できるのかをすぐ判断できるような内容に仕上げることです。
そのため、職務経歴書には以下の要素が重要です。
・具体的な実績と成果を数字で記載する
採用担当者は、応募者が過去にどのような業務に携わり、どのような成果を上げてきたのかを重視します。特に数値や具体的な事例で示された成果は、応募者の実力を明確に伝えるための強力な要素となります。
例えば、「売上を前年比50%増加させた」「プロジェクトを予定より3ヶ月早く完了させた」といった具体的な数字や結果を提示することで、採用担当者は応募者が自社でも同様の成果を出せると判断しやすくなります。
・業務内容の具体性と関連性
採用担当者は、応募者がこれまで担当してきた業務内容が、自社の業務にどれほど関連性があるかを評価します。
単に職務内容を羅列するだけでなく、それが応募先のポジションでどのように応用できるのか、具体的に記載することが求められます。
例えば、マーケティングのポジションに応募する際には、過去の職務経歴書においてどのようなマーケティング戦略を立案・実行し、その結果どのような成果を上げたのかを詳細に記載することで、応募先での適性を示すことができます。
特に未経験職種に応募する場合、これまでの経験をどう新しい仕事で発揮できるのかを示す必要性があるのです。
職務経歴書作成のための事前準備
職務経歴書を作成するための事前準備は、以下のとおりです。
- 1:キャリアの棚卸し
- 2:自己分析を徹底する
- 3:自分の強みをどうアピールするか考える
それぞれについて解説します。
1:キャリアの棚卸し
まず最初に行うべきは、自分のキャリアの棚卸しです。これまでの職務経験をすべて洗い出し、それぞれの業務内容や成果を詳細に整理しましょう。
この段階においては、以下のポイントに注意してください。
・職務経験のリストアップ
これまでに経験した職務をすべてリストアップします。職務ごとに、担当した業務、プロジェクトの概要、関わった人数や規模などを記録します。
・具体的な成果の洗い出し
各職務で達成した具体的な成果を明確にしましょう。例えば、売上増加、コスト削減、プロジェクトの成功など、数字や具体的な結果で表せるものがある場合は必ず記載します。
・スキルや知識の整理
各職務で習得したスキルや知識をリスト化し、それらが今後のキャリアにどのように役立つかを考えます。これにより、職務経歴書に記載するべきスキルやアピールポイントが明確になります。
キャリアの棚卸しを通じて、これまでの経験や実績を再確認することで、職務経歴書に記載すべき重要な情報が浮かび上がってきます。
2:自己分析を徹底する
次に、自己分析を徹底的に行います。自己分析は、自分の強みや弱み、価値観、キャリアの目標を明確にするための重要なステップです。以下の方法で自己分析を進めましょう。
・強みと弱みの分析
自分の強みと弱みを客観的に見つめ直します。強みは、これまでの職務経験で活かされてきたスキルや能力です。弱みについても把握しておくことで、職務経歴書で強みをどう強調するか、また弱みをどのようにカバーするかを考えることができます。
・価値観とキャリア目標の確認
自分が何を重視し、どのようなキャリアを築きたいのかを明確にします。これにより、応募先企業やポジションに対する適性や、自分がその企業でどのように貢献できるかを職務経歴書でアピールすることが可能になります。
・フィードバックの活用
過去の上司や同僚からのフィードバックを振り返り、自分の強みや改善点を再確認します。第三者の視点を取り入れることで、自己分析がより客観的で正確なものになります。
徹底した自己分析により、自分自身を深く理解し、職務経歴書に記載するアピールポイントを強化することができます。
自分の強みをどうアピールするか考える
最後に、自分の強みをどのように職務経歴書でアピールするかを考えます。このステップでは、応募先企業やポジションに合わせて、強みを効果的に伝える方法を練りましょう。
・応募先企業のニーズを把握する
応募先企業やポジションが求めるスキルや経験をリサーチし、それに合致する自分の強みをピックアップします。企業が特に重視している点に焦点を当てることで、採用担当者に強い印象を与えることができます。
・事例や数字を用いて具体的に示す
自分の強みを単に述べるだけでなく、具体的な事例や数字を用いて証明します。例えば、「リーダーシップがある」と書くのではなく、「チームを指導し、プロジェクトを予定より4ヶ月早く完了させた」というように、具体的な成果を記載します。
・強みを応募ポジションに関連付ける
自分の強みが、応募するポジションにどう役立つかを明確に記載します。例えば、プロジェクト管理の経験がある場合、それがどのように応募ポジションでの業務に貢献できるかを説明します。
職務経歴書に記載する基本的な事項
職務経歴書に記載する基本的な事項は、以下のとおりです。
- 1:職務経歴
- 2:自己PR
- 3:資格やスキル
それぞれについて解説します。
1:職務経歴
職務経歴では、これまでの業務内容と成果を具体的に記載します。業務の詳細、達成した成果、そして自分がどのように貢献したのかを明確に示すことで、採用担当者にあなたの実績を伝えます。具体的な数字や事例を使って、あなたの経験を効果的にアピールしましょう。
2:自己PR
自己PRでは、自分の強みや特性をアピールします。これまでの実績に基づいて、応募先企業にどのように貢献できるかを具体的に示します。応募するポジションに合わせて、企業が求めるスキルや経験と関連付けて書くことがポイントです。
3:資格やスキル
資格やスキルは、あなたの専門性を証明する重要な要素です。応募ポジションに関連する資格やスキルを強調し、それがどのように業務に役立つかを説明します。特に、実務に直結するスキルや、業務で成果を上げた実例を挙げると効果的です。
職務経歴書作成で意識すべきポイント
職務経歴書作成で意識するべきポイントは、以下のとおりです。
- 1:自分に合ったフォーマットで作成する
- 2:面接を想定して記載する
- 3:資格・スキルは業務と関連性のあるものを強調
- 4:数字を使って具体的な成果を示す
- 5:応募先企業の求める人材像を想定して記載する
それぞれについて解説します。
1:自分に合ったフォーマットで作成する
職務経歴書は、自分のキャリアや強みを最も効果的に伝えるためのツールです。選ぶフォーマット次第で、あなたの経歴の見え方が大きく変わります。
例えば、複数の職歴がある場合は「編年体式」を選び、それぞれの職務を時系列に記載して成長の過程を示すのが効果的です。
一方で、直近の業務や成果を強調したい場合は「逆編年方式」が適しています。また、キャリアの幅広さを示したい場合には「キャリア式」を選び、各職務で培ったスキルや知識を強調しましょう。自分のキャリアに最も適したフォーマットを選ぶことが、採用担当者に対するアピールの第一歩です。
2:面接を想定して記載する
職務経歴書に記載された内容は、面接での質問のベースとなります。ここで一貫性が欠けていると、採用担当者は信頼性を疑います。
例えば、職務経歴書に記載した成果が面接で具体的に説明できなかったり、数字が異なる場合は、説得力が大きく損なわれます。
また、面接では職務経歴書に書かれていない部分を質問されることも考慮し、記載内容に対してどのように補足説明をするかも準備しておく必要があります。
職務経歴書を作成する際には、常に「これが面接でどう質問されるか」を想定しながら記載内容を決定しましょう。
3:資格・スキルは業務と関連性のあるものを強調
職務経歴書には、自分が取得したすべての資格を記載するのではなく、応募するポジションに関連する資格やスキルを優先的に強調することが重要です。
例えば、ITエンジニアとして応募する際には、関連するプログラミング言語やネットワークに関する資格を強調すべきです。
一方、業務に関連性のない資格を羅列するのは避けましょう。これは、資格取得に熱心すぎるあまり、実務がおろそかになっているのではないかという懸念を生む可能性があるためです。
採用担当者に「この資格やスキルは業務にどう役立つか」を明確に伝えることが重要です。
4:数字を使って具体的な成果を示す
職務経歴書では、数字を使って具体的な成果を示すことが効果的です。例えば、DX化を推進した結果、営業事務の効率が上がり残業時間が月20時間削減できたといった具体的な成果を示すことで事務職営業職を問わず、成果を示すことが可能です。
5:応募先企業の求める人材像を想定して記載する
職務経歴書を作成する際には、応募先企業が求める人材像をしっかりとリサーチし、それに基づいて内容を調整することが不可欠です。
例えば、企業が求めるのが「リーダーシップを発揮できる人材」であれば、自分のリーダーシップ経験を強調することが重要です。
また、応募先企業のミッションやビジョンに共感している点を職務経歴書の自己PRや志望動機で伝えることで、採用担当者に対するアピール効果が高まります。
職務経歴書は、自分のスキルや経験を単に列挙するだけでなく、それらが応募先企業のニーズにどのようにマッチするかを明確に示すことが重要です。
職務経歴書のフォーマットごとの記載方法と事例
ここでは、職務経歴書のフォーマットごとの記載方法と事例について解説します。
1:社に長く勤務してきた人の場合(逆編年方式)
長年同じ会社で働いてきた場合、職務経歴書を作成する際にはその継続的な成長や役割の変遷を明確に示すことが重要です。以下のように逆編年方式を用いて、最新の職務から順に過去に遡って記載することで、あなたのキャリアの進展を効果的にアピールできます。
参考|厚生労働省「職務経歴書の作り方」
ここでは、1社に長く勤務してきた人の場合について、職務経歴書の書き方を解説します。
①会社概要
会社概要は、以下のように記載してください。
- 「株式会社○○(昭和○年○月入社)」として、入社年月と会社名を記載します。
- 「従業員数○○人」など、企業の規模や業種を簡潔に記載することで、企業の概要を伝えます。
②職務経歴
職務経歴の記載方法のポイントは、以下のとおりです。
・最新の職務を最初に記載する
逆編年方式では、現在(または直近)の職務から順に遡って記載します。これにより、採用担当者が最初に最新の経験や成果に目を通すことができます。
・役職と職務内容を明確に記載
各職務において担当した役職や業務内容を具体的に示します。職務内容には、担当業務の範囲や役割、具体的な業務内容を詳細に記載することが大切です。
例としては、「総務課長として人事労務管理や社内規則の整備、チームのマネジメントを行った」など、役割に応じた業務を明確に示します。
また、以下のような工夫をしてみてください。
・業績や成果を数字で具体的に示す
可能であれば、職務で達成した成果を具体的な数字で示すことが有効です。例えば、「○○プロジェクトを通じて年間コストを○%削減」「部下の育成により、新たなリーダーを○人輩出した」など、具体的な成果を強調することで、あなたの実績をより説得力を持って伝えることができます。
③取得資格等
取得資格等の記載方法のポイントは、以下のとおりです。
・業務に関連する資格を強調
職務経歴書には、応募する職種に関連する資格を優先的に記載します。これにより、採用担当者に即戦力としてのアピールが可能です。例として、「日商簿記2級」など、総務や経理に役立つ資格を記載します。
・具体的なパソコンスキルを記載
ExcelやWordなどのパソコンスキルについては、具体的な使用経験を記載します。例えば、「Excelでの関数やグラフ作成」「Wordでの文書作成や書式設定」など、実際に業務でどのように活用したかを記載することで、実務能力を証明できます。
④人脈
人脈の記載方法のポイントについては、以下のとおりです。
・業界内で築いたネットワークをアピール
長年の勤務を通じて築いた人脈は大きな強みです。具体的には、「取引先や業界関係者との信頼関係」や「社内外での幅広いネットワーク」などを強調し、これが新しい職場でどのように活用できるかを示します。
・社内での信頼関係も強調しよう
社内での信頼関係や、他部署との連携経験も重要です。例えば、「他部門との協力でプロジェクトを成功に導いた経験」など、社内での協力体制を築いたことを記載します。
⑤活用できる知識・能力
活用できる知識・能力の記載方法のポイントは、以下のとおりです。
・具体的な業務に結びつける
知識や能力を記載する際には、次の職場で具体的にどのような形で活用できるかを示します。
例えば、「総務の知識と経験を活かし、新規事業のバックアップ体制構築に貢献できる」といった具体的な貢献のイメージを伝えることが大切です。
・リーダーシップやチーム運営能力を強調
マネジメント経験がある場合は、それを強調することで、管理職としての適性をアピールできます。
例として、「部下の指導と育成を通じてチームのパフォーマンスを向上させた」といった実績を示すことが有効です。
職歴が短い場合(編年方式)
職歴が短い場合、職務経歴書を作成する際には、これまでの経験を効果的にアピールするための工夫が必要です。特に、ビジネスマナーや基本的な実務能力を強調し、短期間であっても確実な成果を上げた点をアピールすることが重要となります。編年方式を用いることで、時系列に沿ってあなたのキャリアの進展を明確に伝えることができます。
参考|厚生労働省「職務経歴書の作り方」
ここでは、職歴が短い場合の職務経歴書の書き方について解説します。
①応募職種
応募職種を明記します。これにより、採用担当者はあなたがどのポジションに応募しているのかをすぐに把握できます。応募する職種に合わせて、あなたのスキルや経験を最適にアピールすることがポイントです。
②職務経歴
職務経歴では、短期間の職歴でも具体的な業務内容と成果を明確に記載します。
以下は、職務経歴の記載例です。
・株式会社A工務所 本社総務部(平成○年○月~平成○年○月)
業務内容:工事書類の整理・管理、住宅の施工手続きの準備・支援、経費精算、外注管理など
・業績
様々な業務の管理を一手に引き受け、業務の効率化を図った。
社内のコミュニケーションを円滑にし、総務部門の円滑な運営に貢献。
このように、具体的な業務内容と成果を示すことで、短期間であってもあなたの貢献度をしっかりとアピールできます。
③取得資格
取得した資格を記載します。特に、応募する職種に関連する資格を優先的に記載することで、専門性や即戦力としてのアピールが可能です。
例えば、事務職であれば以下のような資格は有効なアピールとなる可能性があります。
- 日商簿記3級
- Microsoft Office Specialist(MOS)Word・Excel
④活かせる能力・スキル
これまでの職務で培ったスキルや能力を記載します。応募先の企業や職種に関連するスキルを強調することで、採用担当者にあなたの適性を強く印象づけることができます。
⑤自己PR
自己PRとして、短期間の職務経験でも確実な成果を上げてきた点を強調します。自己PRでは、あなたの強みや特性を具体的なエピソードを交えて説明することが効果的です。
同職種への転職の場合(編年体式)
同じ職種への転職を考える場合、これまでの職務経験をどのようにアピールするかが非常に重要です。特に、編年体式を用いて時系列に沿って経験を記載することで、あなたのキャリアの進展やスキルの成長を効果的に伝えることができます。ここでは、同職種への転職における職務経歴書のポイントを解説します。
参考|厚生労働省「職務経歴書の作り方」
①応募職種
まず、応募職種を明確に記載します。応募職種の記載により、求人応募経路や、応募者がどの求人に応募しているのかが採用担当者にすぐ伝わります。
②最終学歴
最終学歴を記載します。学歴が応募職種に関連する場合、特に強調すると良いでしょう。また、専門的な知識や技術を学んだ学校やコースであれば、その内容を具体的に記載することが重要です。
③職務経歴
職務経歴では、これまでの業務内容と成果を時系列に沿って詳細に記載します。同じ職種での転職を考える場合、特に関連する経験や実績を強調することがポイントです。
具体例は、以下のとおりです。
・平成○年○月~現在「株式会社○○(本社○○市、従業員○○○人)」
「○○課長として、広告制作カタログ・パンフレット製作の営業担当を務め、顧客対応とプロジェクト管理を行った」
実績:営業目標を毎月達成し、年間売上を前年比○%増加させた。また、新規顧客の獲得にも成功し、○○社との契約を締結した。
・平成○年○月~平成○年○月「株式会社○○、営業部○○課」
「広告制作の営業として、クライアントとの交渉や提案資料の作成を担当」
実績:大手企業○○社の広告キャンペーンを成功させ、売上に貢献」
「広告制作の営業として、クライアントとの交渉や提案資料の作成を担当」
④活かせる能力
次に、これまでの経験を通じて培ったスキルや能力を記載します。同職種への転職では、現在の職務で活かしているスキルが、新しい職場でもどのように役立つかを具体的に説明します。
具体的には、以下のような記載例があります。
・デザインの提案スキル
デザイン提案の経験が豊富で、クライアントのニーズに応じた最適な提案を行うことができる。また、Illustrator、Photoshop、PowerPointを駆使して、効果的な資料作成が可能
・プロジェクト管理能力
チームを率いて複数のプロジェクトを同時に管理する能力があり、効率的なスケジュール管理とタスクの優先順位付けが得意
⑤志望動機
最後に、志望動機を記載します。ここでは、なぜ同じ職種での転職を希望するのか、その理由を明確に説明します。特に、応募先企業の魅力や、自身のキャリアアップに対する意欲を強調すると良いでしょう。
志望動機の例文は、以下のとおりです。
私はこれまで○○(会社名や業界名)でデザイナーとしての経験を積んできましたが、常に人々の心を動かすようなデザインに興味を持っており、広告業界への転職を希望しています。特に、貴社が手がけるクリエイティブで斬新な広告キャンペーンに魅了され、自分のスキルを活かしてさらにクリエイティブなデザインを追求したいと考えています。
貴社の過去のプロジェクトを拝見し、消費者の心を掴むビジュアルコンセプトや、ブランドイメージを的確に表現するデザインに感銘を受けました。私もこれまでに培ってきたデザインスキルや、プロジェクトを通じて得たクリエイティブな発想力を活かし、貴社のチームに貢献したいと強く思っています。
また、広告業界における迅速な対応やトレンドを捉える力を伸ばし、貴社の一員として新しい創造的な価値を提供できるよう努力する所存です。
異職種への転職の場合(編年体式)
転職を検討する際、特に異業種への転職を目指す場合、職歴の書き方が非常に重要です。一般的に職種を変える転職をする場合は、未経験者と見なされるため、いかにこれまでの職務経験が新しい業種でも活かせるかを効果的に伝える必要があります。
参考|厚生労働省「職務経歴書の作り方」
ここでは、異職種への転職における職務経歴書の書き方について解説します。
①志望動機
異職種への転職を希望する理由を明確に記載します。異なる職種であっても、自分の経験やスキルがどのように役立つかを具体的に説明することが重要です。
例えば、販売職から営業職に転職したい場合、以下のような記載をしましょう。
関係性を築くことに楽しさを感じ、販売の仕事で培った顧客対応のスキルを活かし、営業職に挑戦したいと考えています。特に、今までの経験を活かして、新たな業界でも迅速に適応し、成果を上げたいと考えています。
②職務経歴
職務経歴では、これまでの職務内容と実績を時系列に沿って詳細に記載します。異職種への転職であるため、どのようなスキルや経験が新しい職種に活かせるかを考慮して記載します。
例としては、以下のとおりです。
・昭和○年○月~平成○年○月 株式会社○○(販売業務)
社員数○○名の店舗で、販売スタッフとして接客、レジ業務、在庫管理を担当
業績:売上目標を達成し、顧客満足度向上に貢献。特に、リピーターの獲得に成功
・平成○年○月~平成○年○月株式会社○○(レジ係、在庫管理)
在庫管理とレジ業務を担当し、店舗運営の効率化に貢献
業績:在庫管理の精度を向上させ、無駄な発注を減らすことに成功
③活かせる能力
異職種に転職する際に活かせる能力を記載します。これまでの職務で培ったスキルが新しい職種でもどのように応用できるかを具体的に説明することがポイントです。
例えば、以下のように記載する方法があります。
・顧客対応力
販売業務で培った顧客対応力とコミュニケーション能力は、新しい職場でも即戦力として活かせます。
・提案力
お客様のニーズに合わせた提案力を持っており、営業職での成果を期待できます。
④自己PR
自己PRとして、あなたの強みや特性をアピールします。異職種への転職であるため、特に柔軟性や適応力を強調することが重要です。
具体例は、以下のとおりです。
- 私の強みは、自信を持って迅速に仕事をこなす能力です。これまで培ってきた柔軟性と粘り強さを活かし、新しい職場でも迅速に成果を上げられるよう努めます。
- 未経験の分野ではありますが、母の看護経験で培った人への思いやりと対応力を活かし、新しい職種でもしっかりと役立つと確信しています。
転職回数が多い人の場合(キャリア式)
転職回数が多い場合、採用担当者に対して「なぜ転職が多かったのか?」という疑問を持たれることが多いです。キャリア式の職務経歴書では、これまでの職務経験やスキルを効果的に整理し、それぞれの転職がキャリアの向上やスキルの習得につながっていることをアピールすることが重要です。ここでは、転職回数が多い場合の職務経歴書のポイントを解説します。
参考|厚生労働省「職務経歴書の作り方」
①略歴
略歴では、これまでのキャリアの概要を簡潔にまとめます。転職回数が多い場合でも、それぞれの転職が自身の成長やキャリアアップにつながっていることを強調することが大切です。
例えば、以下のような例が有効となります。
私はこれまでに製造業での経験を積んできました。最初は○○工業にて工作機械のオペレーターとしてキャリアをスタートし、その後も複数の企業で技術を磨きました。各社での経験を通じて、NCプログラムの作成や機械の保守、品質管理など幅広い技術を習得しました。
上記の例のように、略歴ではこれまでのキャリアの流れを簡潔に記載し、転職がキャリアの成長にどのように影響したかを示します。
②職務経歴
職務経歴では、これまでの具体的な職務内容と成果を記載します。キャリア式では、職務内容や職種ごとに整理して記載することで、特定のスキルや経験を強調することができます。
例えば、以下のような書き方があります。
・職務内容○○工業(機械オペレーター、5年勤務)
主にNC工作機械のオペレーションを担当。生産効率の向上と品質管理の改善を行いました。
・職務内容△△産業(プログラム作成、3年勤務)
NCプログラムの作成と、工作機械の最適化を担当。新規製品の立ち上げにも貢献しました。
職務経歴では、どのような職務を担当したか、そして、その職務において出せた成果を明確に示すことが大切です。これにより、転職が単なる職場の変更ではなく、キャリアアップのための重要な過程であったことをアピールできます。
反対に、ここで職歴に断絶があるように採用担当者が感じてしまうと「単に飽き性なだけの人かな」と思われて不採用になる確率が上がってしまいます。
③取得資格等
取得資格については、これまでの職務に関連する資格やスキルを記載します。特に、新しい職場で即戦力として活躍できることをアピールするために、応募職種に関連する資格を優先して記載します。
取得した資格の例については、以下のとおりです。
- ○○年取得 機械加工技能士1級(旋盤加工作業)
- ○○年取得 NCプログラミング技能検定2級
- ○○年取得 品質管理検定(QC検定)2級
取得資格は、自分のスキルや専門知識を証明する重要な要素です。応募先企業が求めるスキルに合致する資格を強調することで、採用担当者に対するアピール度が高まります。
仕事に直結する資格は必ず記載し、不要な資格は書かないようにしましょう。
④仕事への姿勢
最後に、仕事への姿勢や今後のキャリアビジョンについて書きましょう。転職した回数が多いとしても、一貫した姿勢や目標を持っていることを強調することで、信頼性を高めることができます。
例えば、以下のようにアピールしてみましょう。
これまでの経験を通じて、常に新しい技術を学び続け、自己成長を目指してきました。特にNCプログラミングの分野では、最新の技術を取り入れることで、より効率的な生産を実現することができました。今後も、これまでに培った技術を活かし、さらに高いレベルでの貢献を目指したいと考えています。
仕事への姿勢では、これまでのキャリアにおける学びや経験、そしてそれを今後どのように活かしていくかを明確に示すことがポイントです。
まとめ
職務経歴書は、転職活動において非常に重要な役割を果たす書類です。正確で効果的な職務経歴書を作成するためには、自分のキャリアをしっかりと棚卸しし、自己分析を徹底することが不可欠です。また、応募するポジションや企業に応じて、フォーマットや記載内容を柔軟にカスタマイズすることが大切です。具体的な実績や成果を数字で示し、自分の強みやスキルを効果的にアピールすることで、採用担当者に自分の価値を伝えることができるでしょう。職務経歴書の作成においては、常に応募先企業が求める人材像を意識し、それに合致する内容を意図的に記載することが、転職成功への鍵となります。
転職エージェントに相談しよう
ココザスでは専任のアドバイザーがヒアリングから書類添削や面接対策、条件交渉までサポートいたします。 1人で転職活動を行うよりも効率的に転職活動を進められます。
全国各地にある7,000社以上の大手企業・優良企業・成長企業から、職業・職種に囚われず、ミドル層からハイクラスまで多種多様な求人に対応しており、希望や条件に合う求人をピックアップします。 非公開情報や特別選考ルートも紹介できる場合もありますので、お気軽にご相談ください。